第66回不具合対応ブログ(分析サンプリングの不手際による影響)

不具合が出たときのその原因解明のため分析を選択する場合があるが,その際の不手際による解析結果への影響を述べる.

  • サンプルの保管および取り扱い

例えば樹脂部品の表面を細かく削り落ちしてサンプリングするした場合,室内にそのまま長く放置した状態で例えば熱分析:TGを測定した場合,水分を多く吸湿していて結果が全く違って出るばあがある.また,素手で取り扱った場合表面の化学分析で生体成分が検出されてしまう場合がある.必ずサンプルは低湿度で管理できるケースで保管する.また素手で触ることはNGなのでピンセットや実験用手袋等を使用する.この時,軍手を使うことはNGである.軍手の繊維を分析してしてしまうことが度々あった.

金属の場合は酸化(錆)してしまったら何を分析しているかということになってしまうので,防錆プラスチックパックで保管する.酸化しやすいようなら試料をガラス容器に入れ真空にして不活性ガス置換して保管する.

  • サンプル切断

例えば対象が金属部品の分析用試片を作成する際工業用カッターで切断するが,試片の温度が上がって分析面の物質が変質してしまうことがある.自分で実施する場合も依頼する場合も通常の切断の仕方ではなく,温度上昇を抑えるために少しずつ切断するようにする.分析結果に大きく影響するので気を付けたい.

  • 液体サンプリング

水系,油,グリース等のサンプリングの際,その液体だけを分析するならろ紙やメンブレンフィルターで濾して分析する.ろ紙やメンブレンフィルターに残ったものは残渣として分析する.濾さないでそのまま分析して結果が大きく異なるケースは散見される.また,サンプリング方法で,液体の取り出し口が無いので穴をあける場合があるが,その躯体の加工粉が必ず混じるので濾してから分析する必要がある.

  • ガスサンプリング

ガスごとの専用のサンプリングバックや容器が必要であったり,捕集にテクニックがあったりするので専門業者に依頼することをお勧めする.TAS研究所でも分析可能である.

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