第93回不具合対応ブログ(不具合判定ミスに対する行動指針)
ヒューマンエラーの一つに先入観がある.この不具合はこれにちがいないといったん思い込むとなかなか元に戻れない.特にベテラン担当が判定した場合,だれも口を挟めないし挟もうとしない.ではベテラン担当の立場と周りのスタッフ両者の行動指針について以下にまとめる.
- ベテラン担当
初見で「この不具合の原因は○○だ」と判定することはベテラン担当に求められる能力である.しかし,必ず「○○だと判定したことは間違いではないか」と自問自答すべきであり,自身の知識や経験をもとに検証する必要がある.よくある「時間が無いから」というのは最悪の言い訳である.これがベテラン担当の1つ目の行動指針である.
また,一旦○○であると自身が判断して,原因解明,対策を進めていく中で,自分の考えを決して変えようとせずにリソーセスを浪費させるケースが多々ある.何か判定とは異なる新しい事実が出てきた際に,これを隠蔽したり,無視したりして傷口を広げるケースもある.真摯に事実と向き合い,自分の判定を一から検証する謙虚さが必要である.ワンマン的なベテランにこのような傾向の人物が多いので気を付けてもらいたい.これがベテラン担当の2つ目の行動指針である.
- 周りのスタッフ
ベテラン担当の出した判定は尊重するが,明らかに間違っている場合は自分らにも影響が大きいので自分の意見を出す.根拠を示せるようであればさらに意見する.それでもベテラン担当の判定で事が進んでしまったら,自分に与えられたタスクと合わせて,自分が考える事象を肉付けして合わせて提示していくことを粘り強く実施する.これが周りのスタッフの一つ目の行動指針である.
判定に納得して進めていく中で新たな事実が出てきた場合は躊躇なく提示することが重要である.これは自分自身が事実を隠蔽していることと同じであるという意識が重要で,後でそのことが分かったときには逆にその人物の責任が問われることになるのでよくよく注意が必要である.そのことが解決をより速くより安くできる2つ目の行動指針である.
