第89回不具合対応ブログ(低コスト化による不具合)

収益向上,客先対応のため機械,部品の低コスト化は絶えず検討されている.それにより不具合が発生するケースは頻発している.その原因と対策について以下にまとめた.

  • 海外の安い部品,材料に変更

低コスト化による不具合の多くはこのケースと考える.例えばベアリングなどの標準品は,スペックが同じなら性能は同等ではないかと採用すると,精度が悪い,耐久寿命が短い,不良品が混入しているなどにより不具合が発生する.事前の性能確認は必須であり,気を付けたいのはその供試品が特別管理品であることがあるので,必ず量産抜き取り品で試験する.現地工場での事前確認,事前検査,抜き取り検査,定期的工程確認を実施する.

ここまでのリスクを考えると,従来の国産品の継続使用で,不良率低減,無駄むら排除による低コスト化を協力して進めることも視野に入れたい.

  • 構成部品,材料削減

従来の設計では強度的にオーバースペックと考え,例えば強度的にボルトの本数を減らす,肉厚を薄くするなどの策を取り不具合につながるケースがある.これは過去の設計経緯を確認しないで検討を進めたことが原因である場合がある.必ずなぜその設計になったか辿れるだけ辿ってほしい.

  • 油種変更

油種を変更する際は影響する部位が非常に多いので慎重に切り替える必要がある.特に油のばらつきの概念はあまりないので焼付き防止の目的などの性能を大きく左右する油は,多少オーバースペックで採用しないと不具合につながる場合がある.

  • 材質変更

油種同様に事前の性能評価が必須であり,材料のばらつき幅を抑えておく必要がある.熱処理が伴う場合や,コーティングする場合などは熱処理条件やコーティングのばらつきを掛け合わせた検討が必要になる.

  • 油量,グリース量低減

 高速,高負荷時の耐久性や油やグリースの飛散状況を確認して判断する.また,油の蒸発量や,グリースの付着状態推移も確認が必要である.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です