第53回不具合対応ブログ(表面粗さ その2)
第8回のブログで表面粗さパラメータとしてRz,Raが一般的に使われることを取り上げた.そこでRaが同じあっても面性状が異なるケースがあり,うねりの値や粗さ曲線の確認の必要性を述べた.今回は粗さ曲線の重要性について取り上げる.
同じ表面粗さの値であれば表面状態が同じであると信じている人が多い.不具合が発生して初動として表面粗さを確認することは非常に重要である.しかし,例えばRa=2μmで変化なかったので表面状態のトラブルではないと判断してしまい,対策の方向が大きくずれてしまうことが発生する.そのために表面粗さを測定する際は必ず断面曲線を,できればベアリング曲線を確認して欲しいと,これまで表面粗さを測定するたびに何百人に対して説明してきた.では同じ表面粗さの値でどれだけ表面の状態が異なるか,以下に具体例を示す. 以下の図は同じRa=2.0μm,Rz=5.0μmであるパターンAとぱたーんB の粗さ曲線を重ね合わせたものである.パターンAの粗さは長さ方向に緩やかな凹凸であるのに対して,パターンBは急峻な凹凸形状である.これだけでも単に粗さの値だけで判断するには不十分であることが理解できる.

さらにこの粗さ曲線をベアリング曲線(アボットの負荷曲線)で傾向を数値化することができる.上がAパターン,下がBパターンである.この曲線の勾配などを数値化して違いを数値化する.その他の利用方法については後日の別ブログで取り上げる.



