第46回不具合対応ブログ(摩耗その3 面荒れ大)
第7回不具合対応ブログで摩耗について全般を取り上げ,第21回不具合対応ブログでフレッチング摩耗を取り上げた.ここでは面荒れが大きい摩耗が発生した時の原因と対処について取り上げる.
- アブレッシブ摩耗
1つ目は硬い相手面と軟質の組み合わせ時に発生する.特に軟質金属や樹脂などと硬い金属の組み合わせで発生する.単純に硬い面が相手面を削って摩耗する場合と,硬い金属面に柔らかい材料が移着して発生する場合もある.接触面圧を減らすか材料の面粗さを改善する,材料組み合わせを変更するなどの対策がある.樹脂の場合はガラス繊維やカーボン繊維を混入したものを選択したり,混入率を上げたりして対策する場合もある. 2つ目は3元摩耗である.下図のように混入した硬質粒子が柔らかい側の材料に埋め込まれ,その硬質粒子が相手の硬い材料側の表面を削る.柔らかい材料が摩耗せずに硬い材料側が摩耗した場合はこの3元摩耗の可能性がある.対策は異物混入を防ぐことである.

- 移着による面荒れ
スライド面で樹脂と金属の組み合わせで移動量が多くない場合に発生する.金属面側に樹脂面が固着し,樹脂が移着して樹脂同士の摩擦になることで発生する.グリース等の潤滑剤を添加することで防止できる.
- 焼付きによる面荒れ
耐摩耗の表面処理している材料の摩耗が進行して,処理面が無くなることで急速に摩耗が進行して面が大きく荒れる.表面処理種の変更や厚さ変更が有効である.また摩耗粉が摩擦面に滞留することで焼付きが発生して面が荒れる.この場合は摩耗粉の排出溝を追加することで対策可能である.

