第32回不具合対応ブログ(圧力不具合)

機械系等,製品等で押し付け圧力不足で不具合になる場合がある.この場合大きく2つの原因が関係する.

 1つ目は圧力発生させる例えばピストンのシール不具合によるものである.シールが摩耗することにより,シール部から圧力が抜けてしまうことによる,時にはシールがめくれあがって圧力が出なくなることもある.摩耗の原因には,材料選定,設計,環境(温度環境,油種とシール材料の適合性,使用頻度,摺動速度,異物混入),シールの相手材の仕上げ精度不良,等がある.要因を抽出して費用,コスト,切り替え期間を考慮して対策する.原因特定のためには摺動面の観察が必須である.シールリップ部が通常摩耗か,熱で変形しているか,化学的に摩耗しているか,相手面が焼付き傾向にあるか,アブレッシブ摩耗しているかなどを観察する.また設計が十分シール確保できる構造になっているか,緊迫力が適正かどうかチェックする. ここで難しいのは分解して内部を観察しなければ原因が特定しにくいことである.油液状態から内部状態を推定して,更に必要であれば切断して断面を確認するところまで踏み込む必要がある.

 2つ目は油圧や液圧系統に気泡が発生する場合である.配管の近くの熱源の有無,パイプ内壁の品質チェック,配管および継ぎ目からのエア侵入の可能性チェック,油液からの化学的気泡発生の可能性検討,キャビテーションによる気泡発生部の有無のチェックが必要である.どれも根気が必要なので,丁寧に進めることが肝要である.また,管が長い場合はガスがどこにあるかわかりにくい.慎重に分解して内部のガスの位置を確認する.最も発生原因特定が難しいのは油液からの発生である.もともとガスが溶け込んでいる場合や,それ自体や壁面との化学反応を起こして発生することもある.化学分析能力のある弊社や他の分析メーカに依頼することを推奨する.

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